アディポサイトカインとは?

アディポサイトカイン(adipocytokine)は、脂肪細胞から生産・分泌される物質をひっくるめた呼び名です。「アディポ=脂肪」と「サイトカイン=生理活性物質」を意味しており、悪玉物質善玉物質とあります。

悪玉アディポサイトカインには血栓をつくりやすくするPAI-1、インスリン抵抗性を起こすTNF-α、レジスチン、血圧を上げるアンジオテンシノーゲンなどがあり、善玉アディポサイトカインにはインスリン抵抗性を改善して動脈硬化を予防するアディポネクチンがあります。

内臓脂肪が増えると、アディポサイトカインの分泌に悪影響を与え、血液中の悪玉物質が増加し善玉物質を低下させ、メタボリックシンドロームや動脈硬化・糖尿病などの生活習慣病の発症リスクを上げていきます。

アディポサイトカインの善玉と悪玉

善玉アディポサイトカインは、脂肪組織が作り出す物質・アディポネクチンではないかと考えられています。
アディポネクチンには、インスリンの感受性を高めたり傷ついた血管が肥厚するのを予防血管壁への脂質沈着を抑えるといった働きがあることがわかってきており、糖尿病や動脈硬化の予防作用があることが研究データとして出ています。

脂肪組織を分解することができる物質は、善玉アディポサイトカインのアディポネクチンと、
悪玉アディポサイトカインのPAI-1(パイワン)とTNF-α(ティーエヌエフ-アルファ、Tumor Necrosis Factor-α)だけです。

PAI-1は、血管内にできてしまった血栓(血の塊)を溶かす働きをコントロールする働きがあるのですが、内臓脂肪が増加するなどでPAI-1が増えすぎると、血栓ができやすく溶けにくい状態に。これは心筋梗塞や脳梗塞の発生リスクを高めます。

TNF-αは、腫瘍細胞の働きを抑える物質として知られていましたが、増えすぎるとインスリンの働きを悪くし、糖尿病やメタボリックシンドロームの発症リスクを上げます。